yukimuraのメモ帳 ver.2

バニーガーデン

『バニーガーデン』(2024)
評価 : ★★★★


qureateから発売、公式ジャンルは「心が清らかなお紳士様向けの恋愛ADV」。
紳士の憩いの店を舞台とした恋愛ゲームです。
発売前から注目された作品で、私を含め、既にかなり堪能している紳士の方々も多いことでしょう。

主人公は、紳士の憩いの店「BUNNY GARDEN」に通い、そこで働く可愛いキャストとお酒を飲んで会話を楽しみながら、仲を深めて恋愛していきます。
平日は働いてお金を稼ぎ、休日は稼いだお金を使って、お店で飲食したり、キャストへのプレゼントを買ったりできます。
キャストの好きなお酒やおつまみを注文したり、好きな物をプレゼントしたり、会話中の特定箇所で正しい選択肢を選べば、好感度がアップします。
好感度が上がっていけば、酔っ払った姿が見られたり、ちょっとエッチなミニゲーム(チェキ撮影、ツイスターゲーム、手押し相撲など)が遊べます。
さらに仲良くなれば、個室、アフター、旅行へのお誘いがあり、より仲が深まっていきます。

アニメ調の3Dで描かれた三人のヒロインは全員可愛いですし、そんな可愛い女の子と楽しく会話しながら飲む酒は最高!って気分に浸れます。
最近疲れている私にはピッタリの作品でしたし、本作をプレイして日々の疲れを癒される紳士も多いことでしょう。

お酒を注文すると、女の子が後ろを向いてお酒を用意してくれますが、その時にパンツがチラリと見えます。
高いお酒を頼んだほうがパンツがよく見える仕組みには感心させられましたね。
女の子にパンツをプレゼントでき、後日そのパンツを履いて出勤してくる「PTA(パンツ・たくさん・ありがとう)システム」とか、何だそりゃと思いながらも楽しかったです。
ヒロインのパンツの種類が豊富で、スタッフのパンツに懸ける情熱は凄いと感じましたね。

各種イベントやミニゲームなども、特にお色気の方面で、プレイヤーを楽しませようとする工夫が感じられ好印象でした。
ASMRでイチャイチャする場面もあったり、技術的にも内容的にも、とにかくプレイヤーを楽しませたい!癒したい!というに制作者の想いが感じられました。
コンセプトがハッキリしてますし、下手に気取った作品よりも、よっぽど制作者の信念が感じられましたね。

他にもゲーム的に面白いポイントがありました。
本作は、真面目に働いて普通にプレイするのもいいですが、高いお酒を注文して女の子の酔っ払った姿を見たり、高いプレゼントをあげて女の子を喜ばせたいが為に、ついついお金を使いすぎてしまうユーザーも多いことでしょう。
そうなると所持金が足りなくなりますが、本作はギャンブルをすることもでき、これで一発当ててやろうと考える人も多いでしょう。
実際本作は、真面目に働くよりもギャンブルのほうが稼げるんですよね。
勝ったらセーブして、負けたらロードし直す、これを繰り返せば結構稼げます。
土日が潰れる派遣の仕事よりもよっぽど稼げるので、真面目に働くのが馬鹿らしくなってしまいます。

お店での可愛いキャストとの夢のような時間がついつい楽しくて、調子に乗って高いボトルなどを頼みまくって、最後の請求額を見て現実に引き戻される感覚など、まさにリアルの夜のお店でも経験のある方もいるでしょう。
もし所持金が足りなかった場合は、何とお店に借金することも可能です。
初来店でいきなり100万円近くの借金をすることも可能だったり、闇の深さを感じてしまいます。
こんなことを続けていけば、借金額がとんでもないことになっちゃいますけどね。
最後まで借金を返済できなかった場合の、漁船に乗せられ強制労働させられるエンディングには笑っちゃいましたね。

こんな感じで、本作は楽しい恋愛ゲームではありますが、舞台が夜のお店なので、ちょっとブラックな側面も垣間見ることができ、なかなかに独自のプレイ感覚がありましたね。
可愛い女の子に喜んでもらうために大金を使い込み、休日はギャンブル三昧、もし金が無くなっても店に借金すればいい。
ギャンブルで稼いだ金で女の子に貢ぐの気持ち良すぎ!という、リアルでは出来ない(実際やってる人もいるでしょうが)ようなダメ人間プレイもできて楽しかったですね。

総じて、夜のお店を疑似体験できるゲームとして良く出来ていました。
リアルで夜のお店に通うのは金が掛かりますが、ゲームなら気にする必要ないですしね。
低価格作品で一周は短めなんですが、各ヒロインED、ハーレムED、バッドEDもあり、やり尽くそうとすれば結構遊べます。
あまり高評価じゃないほうが上品かなと思いつつ、実際かなり楽しんだので評価は★4にしました。
とにかく楽しくて癒されましたね。




ここからは個人的なちょっとした思い出話になるので、興味ない人は読まなくて大丈夫です。
本作は少し前にプレイした『制服カノジョ』に続いて、私にとって妙に昔を思い出させる作品なんですよね。
私は学生時代は全く冒険しない陰キャ少年でしたが、20代半ばからいろいろ目覚めて、結構いろんな所にも行っていました。
その頃、東京のとあるコンカフェで、私の好みの女の子と出会いました。
さすがに本作の主人公ほど頻繁にお店に通ってはいないですが、数回通って仲良くなって、しばらく彼女と付き合った経験があります。
本当に20代の頃の私は、今の私よりずっと活動的でした。
今思えば、あの頃が人生で一番楽しかったかもしれないです。
本作をプレイしていると、何だか無性に当時のことを思い出してしまいます。
まあ根が陰キャなくせに、あの頃にいろいろ無理をした反動もあってか、今ではすっかり虚無的な人間になっちゃいましたけどね。
そんな感じで、『制服カノジョ』をプレイしていると福岡での思い出が、本作をプレイしていると東京での思い出が甦ってきます。
本作も私にとっては妙に愛着の湧く作品という感じでした。
以上、個人的な思い出話でした。