yukimuraのメモ帳 ver.2

妖夢員:The Nightmaretaker ~悪魔に憑かれた男~

妖夢員:The Nightmaretaker ~悪魔に憑かれた男~』(2023)
評価 : ★★★★★


サークル・私立さくらんぼ乳学校による同人ゲームで、ジャンルは「おさわり睡眠姦シミュレーター」。
ロリ系の同人サークルとして有名な私立さくらんぼ小学校
そのメンバーが諸事情により立ち上げた、もう一つの巨乳系サークル・私立さくらんぼ乳学校の作品です。

これまでにも私立さくらんぼ小学校、並びに乳学校は、おさわり系やアニメーションを活用した同人エロゲを作ってきました。
代表作として2015年に発売された『公園いたずらシミュレータ ver.MAKO』があります。
あの作品は女の子にエッチないたずらをする様子を、プレイヤーに疑似体験をさせるシミュレーターとして非常に優れた作品でした。
そして現在、更に進化した技術力により同スタッフが作り上げたのが本作で、これが本当に同人ゲーム?と思わせる出来栄えです。

女の子にいたずらするシミュレーター部分は、本当に細かく作り込まれています。
基本的には画面をクリックして楽しむので、ポイント&クリック式のADVと言えますが、これはまさに「シミュレーター」と言うのが相応しいでしょう。
制服のボタンを外して、服を脱がせて、ブラのホックを外して、ブラを脱がせて、胸を揉む…。
スカートを捲って、パンツを脱がせて、脚を開いて、性器を弄くる…。
このように細かい動作が設定されていて、きちんとした手順を踏まえながら、女の子にいたずらをしていきます。

また、『公園いたずらシミュレータ』同様に、単純にマウスでクリックさせるだけでなく、服を脱がせたり体を触る実際の動きとマウスの動きを連動させることで、より確かな臨場感を生み出しています。
本作は睡眠姦という題材もあって、女の子を起こさないように、そろりそろりとマウスを動かす必要があります。
まさに自分が本当に女の子にいたずらをしているような、他では味わえないプレイ感覚があります。

基本的にPCでマウスを使って遊ぶように設計されていますが、この作品はタブレットなどのタッチパネルを用いて遊ぶのも楽しいです。
スカートを捲ったりパンツを脱がせたりする時の動きなど、画面にタッチでしていると、まるで自分の手で女の子の服を脱がせているような感覚を味わえます。

これらの細かい動作は、常に滑らかな2Dアニメーションで動きます。
二次元の女の子が、こちらの行動に合わせて細かいアニメーションで動くので、これだけでも満足です。
しかし本作で更に凄いと思ったは、背景が3DCGで作られているのですが、移動中にその景色がムービーのように動くのには驚きました。
拠点となる会社のトイレでの探索場面など、まるで洋ゲーのADVをプレイしているような感覚を味わえましたね。
2Dだけでなく3Dにも力が入っていて、まさに作り手の本気を感じました。

本作には一応のストーリーも存在します。
主人公はある日を境に、女子高生に対して強い執着を持ち、女子高生でしか射精できないようになった男です。
施設管理会社の社員となった主人公は、女子校に入り込み、女子高生で射精する為あらゆる手段を尽くします。

そこで居眠りしている女の子にエッチないたずらをするのですが、最初のうちは女の子に触ると起こしてしまうため、シャツを脱がせたりスカートを捲った状態で、女の子を眺めながら見抜きすることになります。
女の子に対して射精すると、悪魔文字というものを入手していき、それを集めることで悪魔と契約することができます。
悪魔との契約で、女の子に睡眠姦するための新しい能力が手に入ります。
これを繰り返すことで、やれることが増えていき、どんどんプレイの幅が広がっていきます。

とある悪魔と契約することで、一度エンディングを迎えますが、その後もやり込みを続けられ、最終的には女の子全員を妊娠させることが目標となります。
作品紹介で「コンプ必要時間28時間以上」と書いてあるように、かなりのボリュームがあります。
これまでのサークル作品だと、アニメーション作品では5時間以内、『公園いたずらシミュレータ』でも10時間以内で終わるくらいのボリュームでした。
これまでの作品より完成度を高めて、さらにボリュームも格段にアップしたので、まさに死角なしですね。

難を言えば、睡眠姦というジャンルは好みが分かれそうですね。
眠っている女の子にいたずらするのは楽しいですが、最初のうちは起こさないように慎重なプレイを要求されるので、せっかちな人には向かないでしょう。
ゲームを進めていくと、女の子を起こせるようになりますが、エッチの最中に卑語を連発するので、ちょっと萎える人もいそうですね。

もう一つの特徴としては、シナリオを手掛けた苦魔鬼轟丸氏の変態テキストが面白いことですね。
女子高生に異常に執着する男の心情が丹念に描かれます。
たまにさらっと詳しい蘊蓄を披露するところも、妙に感心させられます。
変態的で時に文学的なテキストと、上記のシミュレーター部分が合わさることで、より主人公とプレイヤーの一体感が味わえました。

ここまで随所に拘ったエロゲらしい作品も珍しいので、総合評価は★5にしました。
ボリュームもたっぷりな大作であり力作ですね。

そして最後に、スタッフの方々に一言。
『少女と世界とお菓子の剣』の完結編を今でも待ってます!