yukimuraのメモ帳 ver.2

恋来い温泉物語VR

『恋来い温泉物語VR』(2022)
評価 : ★★★★★


ULTRANOVA Entertainmentから発売、公式のジャンルは「VR恋愛アドベンチャー」。
タイトルにあるように、VRでプレイする恋愛ゲームとなります。

2022年にPC版が発売され、2023年にはPS5版も発売されています。
基本はVR作品ですが、VR無しのバージョンも発売されています。
基本的には、プレイヤーそれぞれが遊べる環境でプレイすればいいでしょう。
しかし本作に関しては、①VR版でプレイすること、②PCの18禁版(Steam版に追加パッチを適用、またはDLsiteのR18版)でプレイすること、これらの条件を満たして遊ぶことを強く推奨します。
もし本作の魅力を100%余すことなく味わいたいなら、これらを満たすことが必須条件です。

まず本作の特徴は、VRの恋愛ゲームであることですね。
さらにPC版ならエロシーンもあるので、VRの恋愛エロゲとして楽しめます。
VRのエロゲは、本作以前にもILLUSIONの『VRカノジョ』など色々ありますが、それらの作品の多くは、ワン・シチュエーションものの抜きゲーであり、本格的な恋愛エロゲと言える作品は殆どありません。
VRで遊べる恋愛エロゲ、それもちゃんとした楽しめる内容があって、一定のボリュームもある作品となると、それだけでも立派なアドバンテージと言えます。
本作はそうした現状の中、貴重なVR恋愛エロゲです。

内容としては、温泉旅館を舞台にした恋愛もので、そこにファンタジー要素も含まれます。
ストーリー自体はよくある感じで、これだけなら実に他愛ない内容と言えましょう。
それよりも、温泉旅館という舞台らしい風情やお色気要素を楽しみつつ、キャラの可愛さ、VRならではの女の子との距離感・臨場感を堪能するのが、本作のメインとなる楽しみ方ですね。

本作は、主人公視点でヒロインとの恋愛を体験するアドベンチャーパートを基本とし、合間にミニゲームが遊べるアクションパートが挿入されます。

アドベンチャーパートは、話を読み進めながら、合間の選択肢によりヒロインの好感度が変化します。
舞台もキャラも全部3Dで表現されており、温泉旅館を移動・探索しながら進めるADV要素もあります。
さすがに最先端の3D作品のような美麗さはないですが、ヒロインの造形はアニメ調の3Dで、二次元的な可愛さも備えており、十分にその可愛さを堪能できます。
さらにVRの臨場感もあり、本当に女の子と近くで触れ合っているような感覚です。
まさに現代のゲームをプレイしてて良かったなぁと、技術の進化に感動します。

個人的には、妹の桜愛が可愛すぎましたね。
おっとりした控えめな性格の女の子ですが、たまに積極的になる小悪魔的なところ、可愛い声もあって、彼女は凄く可愛いかったです。

3Dの移動・探索に関しては、それほど作り込まれていませんが、温泉旅館の雰囲気は味わえます。
移動に関しては、普通の3Dのゲームのようなスムーズ移動ではなく、ポイント間のワープ移動となります。
VR作品ではこの移動形式の作品が結構ありますが、理由としては、普通のスムーズ移動だとVR酔いを起こしやすいためです。
そうしたプレイヤーに対する配慮のため、私は本作でVR酔いすることはありませんでした。
しかし、女の子ともっと近くで触れあいたい!というプレイヤーのために、普通の移動形式と両方選べるようにすれば良かったかなという気持ちもありますね。

恋愛ゲームらしく、ヒロインとの仲が深まれば、彼女たちと触れあう場面がありますが、そこでもVRを存分に活かしたイベントが楽しめます。
ヒロインとのキス、添い寝、マッサージなど、普通の恋愛ものとしては定番ですが、VRでそれらのイベントを臨場感たっぷりに疑似体験するのはとにかく楽しいです。

そしてエロシーン、これがまたエロかったですね。
これまでのVRエロゲでは、エロを主目的とした抜きゲーばかりで、こうした恋愛エロゲは全然無かったです。
ヒロインと触れ合っていき、恋愛感情が高まっていった末のエロシーンなので、自然とこちらの気持ちも高まります。
しかも、VR空間でヒロインといろんなプレイを臨場感たっぷりに楽しめますからね。
個人的にも、桜愛とのエロシーンは正直かなり興奮できました。
恋愛系のエロゲのエロシーンでこんなに興奮したのも久しぶりに感じました。
こればっかりは説明するよりも、気になる人は是非体験してくださいという感じですね。

合間に挿入されるアクションパートですが、ここでは卓球、覗き見、五右衛門風呂、三種類の温泉らしいミニゲームが遊べます。
個人的に、卓球はかなり楽しめましたね。
ヒロインと勝負するのですが、その時のミニスカ浴衣姿が可愛いです。
スマッシュを打った時、ヒロインの体に当てると浴衣が乱れるのですが、その時の姿が妙にエロいです。
その状態で動くと、下着がチラチラ見えるようになるので最高でしたね。
あとは、覗き見は普通でしたが、五右衛門風呂は駄目でしたね。
やたら難しくて、あれを初見でクリアできる人はほぼいないでしょう。
まあゲームをクリアしていくと、ヒロインの可愛いコスチュームが手に入り着せ替えできるので、そこは良かったですね。

総合評価は★5。
もし本作がVRでもエロゲでもない、普通の恋愛ゲームだったら、評価は精々★3くらいだったでしょう。
そこにVRで女の子と触れあう楽しさが加わって★4。
さらに恋愛対象として好きになったヒロインとのエロシーンも加わって★5。
VR、恋愛、エロ、これら三つの要素が合わさることで、グッと楽しめる作品になりましたね。

VR恋愛エロゲという、現状では貴重な存在として、もっと評価されていいと思います。
この方向性で今後もっと発展していけば、そのうち究極のVR恋愛エロゲがプレイできるだろうと、今後の美少女ゲームの進化にも期待を抱かせてくれる作品でした。